現在、文部科学省において教職課程の見直しの議論が開始されています。今回は、かなり大幅な見直しが予定されていますので、少し関連データをもとに、私の考えを述べていきたいと思います。
まずは、文部科学省の動向です。予定では2027年6月に教育職員教免法の改正を行い、その後、全国の大学の教職課程(教員免許取得に必要な科目群)を再課程認定するという形になります。再課程認定とは、文部科学省の示す新たな教職課程の仕組みに対して、教員免許を出したい各大学が自大学の新たな教職課程を提案し、それらが認定されるという仕組みです。この再課程認定が、2027年度中に実施されるのか2028年度まで猶予があるのかは現時点で不明です。なお、文部科学省は再課程認定の事務説明会を開始しましたので、2027年度中にはスタートすると予想されます。
とすると、2028年度入学生から適用となるのがもっとも早いパターンになります。既に、パイロット的に実施してきているフラッグシップ大学(東京学芸大学、大阪教育大学、兵庫教育大学、福井大学)は、これらに十分に対応可能ですが、他の多くの大学は新カリキュラム(新たな科目開設)ができるかどうかということになります。学内での合意形成も必要ですので、多くの大学では2029年度入学生から適用というのが今のところ現実的かと思っています。2029年度入学生が教員になるのは、4年後の2033年度となります。すなわち、今から7年後のこととなります。
次は、7年後の日本の学校の姿を読み解きたいと思います。
投稿者プロフィール

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大阪教育大学卒業,大阪教育大学大学院修士課程修了,大阪大学大学院博士後期課程修了。博士(人間科学)。
大阪府内の公立小学校勤務8年の後,佛教大学専任講師,助教授,准教授,教授を経て,現在,京都教育大学教育学部教授。
京都教育大学では,小学校教員養成,中・高等学校(数学)教員養成に従事。近年の研究テーマは「生成AIを用いた算数・数学教育」。
小学校勤務時代,クラスで豚を飼うといった取り組みを3年間実践。フジテレビ「今夜は好奇心」にて1993年7月放映。第17回動物愛護映画コンクール「内閣総理大臣賞」受賞,第31回ギャラクシー賞テレビ部門「ギャラクシー奨励賞」受賞。2008年には『ブタがいた教室』として映画化。
コロナ禍の中で、日本語及び多言語に対応した算数・数学動画教材約3,300本を制作・公開した取り組みにより、2022年第7回IMS Japan賞優秀賞受賞、2023年第3回SDGsジャパンスカラシップ岩佐賞(教育の部)受賞、2023年日本民間放送連盟賞(特別表彰 青少年向け番組)最優秀賞受賞した。
著書に,「豚のPちゃんと32人の小学生」(ミネルヴァ書房),「脳科学の算数・数学教育への応用」(ミネルヴァ書房),編著に「初等算数科教育法序論」(共立出版),「オリガミクスで算数・数学教育」(共立出版)などがある。


