ご要望もあり、昨日示した、不登校児童生徒数のグラフに、長期欠席児童生徒数(病気、経済的理由、その他を含む)を上乗せしたグラフを、小中学校別にしてみました(写真①が小学校、写真②が中学校)。もし、オリジナルのエクセルデータが必要でしたら、メッセンジャーでメールアドレスをご連絡いただければお送りします。
ここでは、「病気、経済的理由、その他」の理由での欠席数(赤色棒)の上位都道府県を見ておきます。
小学校では、多い順に、奈良県(26.4)、茨城県(25.8)、沖縄県(23.8)、千葉県(21.7)、岡山県(20.4)です。
中学校では、多い順に、岡山県(41.7)、高知県(32.5)、沖縄県(30.8)、大阪府(29.6)、奈良県(28.7)です。
この2つのデータを見ますと、やはり都道府県における赤色棒部分(病気、経済的理由、その他を含む)の割合の格差は、小学校でも中学校でも大きいことがわかります。とりわけ、小学校でより赤色棒部分の割合が多いく、マスコミ等で報道されている不登校データ以上に、小学校で深刻な状況が進行していると考えられます。


投稿者プロフィール

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大阪教育大学卒業,大阪教育大学大学院修士課程修了,大阪大学大学院博士後期課程修了。博士(人間科学)。
大阪府内の公立小学校勤務8年の後,佛教大学専任講師,助教授,准教授,教授を経て,現在,京都教育大学教育学部教授。
京都教育大学では,小学校教員養成,中・高等学校(数学)教員養成に従事。近年の研究テーマは「生成AIを用いた算数・数学教育」。
小学校勤務時代,クラスで豚を飼うといった取り組みを3年間実践。フジテレビ「今夜は好奇心」にて1993年7月放映。第17回動物愛護映画コンクール「内閣総理大臣賞」受賞,第31回ギャラクシー賞テレビ部門「ギャラクシー奨励賞」受賞。2008年には『ブタがいた教室』として映画化。
コロナ禍の中で、日本語及び多言語に対応した算数・数学動画教材約3,300本を制作・公開した取り組みにより、2022年第7回IMS Japan賞優秀賞受賞、2023年第3回SDGsジャパンスカラシップ岩佐賞(教育の部)受賞、2023年日本民間放送連盟賞(特別表彰 青少年向け番組)最優秀賞受賞した。
著書に,「豚のPちゃんと32人の小学生」(ミネルヴァ書房),「脳科学の算数・数学教育への応用」(ミネルヴァ書房),編著に「初等算数科教育法序論」(共立出版),「オリガミクスで算数・数学教育」(共立出版)などがある。
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